3. | なぜ改革が必要か | ||
(1) | 改革事例の研究と提案 | ||
私は埼玉県職員をスタートに足立町職員(現志木市)、市議会議員(4
期:第8代市議会議長)、埼玉県議会議員(5期:第99代県議会議長)さらに2001.7.1に志木市長に就任、自らの意志で2005.6.30(1期4
年間)に勇退しましたが39年間という永きに渡って地方自治と向かい合ってきました。 市長としての4年間は、志木市のシティマネージャーとして、財政悪化と少子高齢化が加速する激変する社会環境を改革の絶好の機会として受け止め「住民自治 の実証」と「地方の自立」に向けて従来の発想を転換し、様々な改革に取組んできました。 |
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(2) | 極度の財政悪化と地方の疲弊 | ||
我が国は高度成長期からバブルの崩壊を経て低成長期に変化し、同時に、
社会環境も世界で初めてのV字型の人口減少国家に激変してきました。 一方で、国と地方行政は、税収の伸びに支えられて、肥大化を続けるとともに経済の立直りを公共事業に求めた為、途方もない国家財政の悪化を招き、近い将来 国家の倒産さえ危惧される状況になっています。 これらの惨状について多くの有識者やIMFなど海外の諸機関から警告を受けているのにもかかわらず地域住民はもとより行政も議会も無関心です。 中央政府が国民に徹底した情報の開示を行わず、先送りしているからです。 保護者感覚であった国が、自ら招いた最悪の結果を開示することができないのでしょう。 しかし国の財政悪化は地方交付税の削減や三位一体改革、政治的理念に乏しい市町村合併のすすめとなって顕在化しています。財政悪化の片棒を担ぐことを余儀 なくされた地方ですが、単なる批判だけではすまされない状態です。 私達地方自治体は、特に市町村は、直接住民に接しており住民を守らなければならない責任があるからです。 国の財政悪化は地方自治体の疲弊に連動し、自治体の疲弊は住民の苦しさやコミュニティの崩壊に直結するからです。 |